ひとつの会社に新卒から入って定年まで勤めるというエンジニアはほとんどいません。それだけSEに転職はつきものです。特に最近ではITエンジニア不足で売り手市場のため転職活動を始めれば、かなりいい条件で転職できることも少なくありません。

SEは転職があたりまえ、だから転職に失敗しても次を探せばいいや!というのは間違っています。

いくら転職が当たり前のSEだとしても短期間での転職は企業側から敬遠されますし、転職回数が多すぎても、やはり不信感をもたれてしまいます。かといって、じゃあ次の転職まで数年我慢かな...となるとその数年を無駄にすることにもなりかねません。

たった一度の人生ですから、無駄な年数を過ごすことは本当にもったいないことなんです。そう、SEの転職は確実に自分に合った企業をみつけ、転職してから「失敗した~!」と後悔しないことが一番なんです。

この記事を読むことで、SE転職で失敗する原因、成功するにはどうしたらいいかわかります。SE転職を考えているなら「こんなはずじゃなかった!」といった転職での失敗を減らすことができるでしょう。

SE転職で失敗する人

SE転職で重要なのは、大きく1つにまとめると転職活動を実際に始める前の準備です。なぜ転職したいのか、将来どうなりたいのか、どんな企業に転職したいのか、しっかり考えておかないと「なんとなく」で転職して「思っていたのとなにか違う」「もっといい企業があるかも」と、1~2年で再び転職する人が多いんです。

具体的に転職前に準備しておかなければならないのは以下の3つです。

  • なぜ転職するかを明確にする
  • 将来の目標やビジョンを持つ
  • 応募先の企業をよく調べる

応募先の企業をよく調べる

SE転職での失敗で一番ありがちなのが、「給与が今よりいいから」「聞いたことがある企業だから」など、しっかりと下調べをせずに転職先を決めてしまう人です。よく調べないで転職してしまうと、実際に入社してから想像していた職場と違うと感じて転職を繰り返すという悪循環に陥ってしまうことがあります。

なぜ転職するかを明確にする

今の職場がイヤだ、スキルアップをしたい、残業が多すぎる、転職をする理由はさまざまですが、なぜ転職をしたいのかがしっかり定まっていないと結局、転職自体は成功しても、なんだかあたらしい職場にも不満が...ということにもなりかねません。

将来の目標やビジョンを持つ

SEは40代、50代までに経験を積んでおかないと困ることがたくさんあります。例えば、プロジェクトリーダーやマネージャなどの管理業務です。将来の目標やビジョンがないと、いつまでにがむしゃらに勉強して、いつまで転職してPLやPMの経験を積まなくてはならないのかを計算できません。

いつまでも、下請けのSEばかりをやっていると40代、50代になったときに会社からお払い箱になってどこにも転職できないといったことにもなりかねません。

SE転職に成功した場合

SE転職に成功すると、今の現状で不満に思っていることが解消されるので、やりがいを感じながらイキイキと仕事に取り組むことができます。スキルアップができない職場、毎日残業続きでまともに帰れない、客先常駐ばかりで自社にほとんど行ったことがない、などグッタリと心身ともに疲弊する状態から解放されるのです。

うまくいけば理想の職場を手に入れることも可能です。成功で得られることすべてを満たすことは難しいですが、なにを重視して何を軽視するのかを自分の中で決めておくことで納得のいく転職ができるでしょう。

年収アップ

転職する目的として安すぎる給料を上げたいという人は多いでしょう。特に20代で未経験時に低年収で働いていた人は転職で年収が上がることがほとんどです。 新卒からの目安は3年です。 3年である程度の知識と経験が備わっている場合、好条件で転職することが可能です。

30代でも、今までの経験次第で年収アップが可能です。特にリーダー経験があると優遇されるので、逆に言うと20代のうちに、30代前半までにはリーダー経験を積める会社に在籍していた方が、その後のキャリアアップに有効ということが言えます。

残業が減る

結婚して家庭を持った、子どもが産まれて育児が大変、プライベートを充実させたいなど、残業を少なくすることで自分と家族に使える時間は多くなります。せっかく仕事を頑張っても家族と上手くいかなかったり、仕事ばかりでつまらないという事態にならないように

転職する業界にもよりますが、IT業界ではない企業の社内SEであったり自社開発を行っている企業では残業が減る傾向があります。(必ずしもないとはいえませんが)

スキルアップ

20代のITエンジニアの転職の目的で一番多いのはスキルアップでしょう。SEの場合、適切にキャリアを築いていかないと40代、50代になってからリストラ候補にされたり、いつまでも下請け仕事ばかりでキャリアアップできないという事態にもなりかねません。

そういった意味でも、転職先が将来のキャリア形成に合っているのか、自分自身が成長できるのかを見極めることは非常に重要です。

やりがいアップ

いくら給与が高く安定している会社に勤めていたとしても、やりがいのない仕事であれば頑張って働こう!という気にはなりません。システムの実際の使用者が見えたり、自社システムであれば反応が近くやりがいも感じるかもしれませんが、大規模プロジェクトの一部分であったり、客先常駐で同じ作業の繰り返しだったりすると次第に新鮮さがなくなってやりがいを感じなくなります。

やりがいは人それぞれ違うため、どの業種に転職すればやりがいを感じるのかは難しいですが、例えば自社開発のベンチャー企業であったり、社内SEとしてシステム使用者が見える環境の方がやりがいを感じる人は多いようです。

SE転職成功の鉄則

SEが転職をする際にもっとも重要なことは、応募先の企業をしっかりと調査することです。「給与がいいから」「条件がいいから」と転職サイトの応募要項だけを見て決めると後できっと後悔することになります。

応募先企業を調査する

ホームページや口コミサイト、転職エージェントなど、いろいろな方法で企業を調査することで本当に自分が望む環境なのか知ることができます。

例えば、有名なところでは以下のような企業の口コミサイトがあります。

これらのサイトに掲載されている口コミは、実際に働いていた人のものなので、ある程度の信頼性はあるでしょう。口コミ以外にも転職エージェントに会社の内部情報を聞くことができます。全ての企業を知っているわけではありませんが、IT系専門の転職エージェントの場合、企業の社風や内部事情などを良く知っている場合も多いです。

応募する前に疑問に思っていること、面接では聞きにくいことを先に聞いておくこともできます。

待遇や仕事内容も大切ですが、どのような会社なのか?中の雰囲気はどうなのか?ということも重要です。会社はみな同じではないので、売上主義で営業が強くイケイケ、アットホームで和気あいあい、効率重視で社員同士の付き合いはほとんどないというようにいろいろです。

どんな社風の会社でも自分を合わせられるという人は心配ありませんが、会社の雰囲気もきちんと調べて自分に合った会社を探した方が失敗が少なくなります。

転職目的を明確にする

給料が高くて残業がなくて、やりがいがあって、楽しい職場に入社できれば最高ですが、そうすべてが満たされた会社というのはありません。どこかを重視すればどこかは妥協するのがほとんどです。

これをキチンと定めておかないと、こっちは給料がいいけど残業が多い、こっちは残業が少なそうだけどスキルアップできない..など迷ってしまい、結局その時の気持ちで決めてしまい、後で後悔することになります。

なぜ転職するのか、という転職の目的をしっかりとさせておくと、転職サイトで検索する際にも絞り込みできたり、転職エージェントを頼るときにも希望と妥協点を明示できます。

先を見据えた転職をする

SEの転職が一般の転職と異なるのは、転職先次第で将来のキャリアが変わってくるということです。転職をいい加減にすると、再び転職したいとなったときに採用してくれる会社がないといったこともありえます。

特に20代でプロジェクトメンバーとして、知識や経験を積み上げ、30代でプロジェクトリーダー、マネージャを経験しないと転職で重宝されません。私がIT企業で人事を担当していた時も、30代でプロジェクトリーダーを経験していないと、よほど技術的に優れている人でない限り採用はしませんでした。他の企業でもそうでしょう。

30代、40代になってもプロジェクトのメンバーというのは企業にとってコスパが悪いんです。プロジェクトを任せて若いSEをまとめる人が必要なのです。そのため、20代後半、30代でプロジェクトリーダーを経験できていない場合は、すぐに転職してキャリアアップを目指す必要があります。

SEにおすすめの転職先は年齢や目的で異なる

SE転職でおすすめの企業は、あなたの年齢や転職の目的によって変わってきます。20代の場合は、技術力をアップできていろいろな経験が積めるところだったり、30代の場合はマネージメントできるところが希望だったり、家族との時間を大切にしたいので残業の少ないところなど人によって違います。

転職関連のサイトでは、客先常駐はダメで社内SEになりなさいと説明しているところもありますが、絶対に客先常駐がダメで社内SEは天国かというとそうでもありません。

社内SEであっても楽で残業がないかといわれればそういう訳ではありません。中には人手不足で常に残業をしているところ、社内ユーザーの理解不足で社内SEの立場がとても弱い会社などさまざまです。

また、客先常駐で経験を積む必要がある場合もあります。例えば、20代でITエンジニアの経験が浅い場合、まず人気が高い社内SEには合格できないでしょう。いくら資格や知識があっても、SEやPGとしての経験値が不足していると転職市場では評価されないのです。

そういう経験値が不足している人の場合は、なかなか希望の職にはつけないことが多いので客先常駐や特定派遣で経験を積むのも仕方がありません。経験を積んだうえで社内SEやITコンサル、大手企業の上級SEを目指すのがいいでしょう。

求人サイトではピッタリの企業かわからない

SE転職というとITエンジニア専門の転職サイトがあります。転職を始めようと考える人は、大抵そこをみてどんな求人があるか、自分はどの程度の価値があるのかを探ろうとします。

そして、企業の紹介ページをみて、「楽しそうだな」「この会社よさそうだな」と感じるわけです。しかし、転職サイトの企業欄では企業の本当の内部事情はわかりません。企業もいい人を採用したいので、かなりいい部分を強調して書いてきます。

実際、私はある企業でITエンジニアの採用を担当していたのでわかります。給与の幅は少し多めの幅で書くし、未経験者可なんて書いても当然経験者が優遇されます。短所だと思われる部分は、それをうまーく隠して長所にします。

SE転職に強い転職エージェントは?

いくらIT系専門の転職サイトといえども、企業の内部情報や本当にあなたに合っているかどうかを自分で判断するのはかなり難しいでしょう。転職エージェントなら、専門の担当者があなたの希望や今までのキャリアから、採用されやすい会社、希望に近い会社を紹介してくれます。

そのため、転職エージェントはIT系に強い大手とSE転職の専門の担当者がいる転職エージェントに登録してください。

SE転職は担当者との相性が超重要

一般の転職もそうですが、特にSE転職では転職エージェントの担当者との相性は重要です。担当者との相性が悪いと転職のペースが合わなく意識のずれを感じたり、あなたが本当に希望している部分を把握できずに見当違いの求人を推してきたりすることもあります。

これは相性の問題なので、どうもできません。あなたも学校や職場でなんとなくペースが合わない、話していてもなんとなく合わないなという人はいると思います。相性の悪さは根本的には性格によるものなので、どうもできません。

転職エージェントとの相性の悪さを解消するには、粘り強く関係を構築するという方法もありますが、転職が決まるまでの一時的な関係なので大抵の場合は複数の転職エージェントに登録して相性のよい担当者と転職活動を進めることが多いです。

失敗しないSE転職まとめ

この記事ではSEの転職で失敗しない方法について解説してきました。結局のところ、SEの転職で失敗してしまう人は転職までに十分な準備ができていなかった人です。

  • 十分に調査をせずになんとなく転職する人
  • なぜ転職するかを把握していない人
  • 将来の目標やビジョンのない人

これらの失敗する原因は、転職する前に自分でよく整理してしておけば失敗する確率を減らすことができます。今の職場がブラックで一日でも早く逃げ出したいと思っていても、何も考えずに転職活動をすると、失敗して再度転職をするという事態になってしまいます。

SE転職のキモは、焦らず急げ! です。今は絶好の売り手市場なので、すばやく行動することでいい条件で転職できる可能性はかなり高いでしょう。とはいえ焦ってはいけません。しっかりと自分の希望や目標を定めて、転職を成功させてください!